コレクション

MuseumCollection
Vivin, Louis

ルイ・ヴィヴァン

1861-1936

フランス・ヴォージュ生まれ。

ルソーやボンボワと並ぶ素朴派の代表画家のひとり。小学校卒業後、工業専門学校に入学し、工業デザインのスケッチや絵画制作のスタートを切った。

1878年、郵便局に就職、巡回郵便集配人として働いたが、この間も趣味で絵を描き続けていた。彼の創作活動が熱心に開始されたのは、1922年61歳で郵便局を退職し年金生活に入ってからである。

その後、批評家ヴィルヘルム・ウーデの援助で1925年に展覧会を開き大成功を収めた。

画家としての道もひらけ、ようやく好きな絵画に専念できたが、1934年に脳卒中を患い、2年後に他界した。

ヴィヴァンは、自分が愛したパリの町並みやセーヌ河畔を、黒い輪郭で規則正しく描く。明るい色彩と規則的な人物配置によって、観る者はヴィヴァンの心の中にある世界を訪れることができる。

Vue de la gare Langres

ラングル駅の風景

画像 Vue de la gare Langres
Year of production unknown. 油彩・カンヴァス 50.5×61.0cm

ヴィヴァンの絵の大きな特徴は、その規則正しく描かれた黒い線の輪郭にある。主題を定め、精緻かつ単純に描かれた作品は、現実的であっても現実的でない不思議な要素を持っている。それは、どんなに冷たいコンクリートの建物も、一瞬停止しているような人物たちも、彼の作品の中では過剰なまでに明るく、そして温かく表現されており、見る側に安らぎを与えてくれる。

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